私の働く施設に、バリバリの認知症の方が見えます。
入所当時は歩くこともできず、「つなぎ」を着せられていた人です。
入所してから、徐々に身体機能が向上し、歩行もできるようになり、一人で歩くこともできるようにありました。
その方と話をすると、基本的につじつまの合わない話ばかりです。
ですから、一般的に見て「ぼけ老人」のレッテルを貼られてもおかしくないレベルのかたです。
しかし、そんな方ではあるのですが、しっかりしているなあと感じるところもあります・・・
介護スタッフの中で自分が嫌いなスタッフに対しては明らかに表情、態度が違います。
先日、その嫌いなスタッフの影響で、とても落ち着きがなく、他の介護スタッフに対しても暴言や、暴力など見られました。
仕方がないので、私と、もう一人の相談員で、事務所でゆっくり話をしました。
静かにゆっくりと話をすると、その利用者さんも落ち着かれ、昔の話などを笑顔を交えながら話してくれるのです。
しかし、そこへほかの用事で嫌いなスタッフが現れると今まで饒舌に話をしていたのに、急にしゃべるのをやめ、みるみる表情がこわばっていきました。
そのスタッフが去っていくと、また落ち着きがなくなって
「私、やっぱり死ぬ!」 と悲しいような怒っているような表情で言い出しました。
そのあと、私たち二人で話をして、再び落着きを取り戻しましたが、自分が嫌いであるスタッフと、そうでないスタッフの判別がとてもしっかりしていて、声を聞くだけでわかって見えるのです。
認知症だからといって、ぞんざいな扱いや、態度をとっていると相手にはそれがはっきりとわかるようで、はっきりと拒絶されます。
認知症の高齢者とかかわっている方は認知症の高齢者を侮ってはいけません。
相手は、自分の何倍も生きてきた人ですので、以外に見抜かれているものです。




